薬剤師として働く上で考えたことをまとめようとした話。

ものすごく久々な更新となってしまいました。

最近は電子カルテの導入のためのシステム準備などなどで、普段のお仕事とは違ってパソコン作業で疲弊していました。

そんなに嫌いではないんですけどね。締切があったりするとね…。


さて、数日前にツイッターで「薬剤師の仕事に無理してやりがいを見つける必要はない」と題した記事を読みました。

どこかで、そんな「働くこととは」のような思いをまとめておきたいなとぼんやり思っていたので、まとめてみようと思います。


自分が薬剤師を目指そうと思ったのは、中学生の頃からでした。白衣姿で、たくさんの薬が並んだ調剤棚から薬を選ぶ姿に憧れて、目指すようになりました。
それから、職場見学の校外学習で製薬メーカーさん(たしか当時山之内製薬)の見学に行って「薬を作りたい」などと揺れ動く気持ちがあったそうですが(自分では記憶に無いけれど、最近になって親から聞いた)、薬学部を卒業し国試にも合格して晴れて病院薬剤師として働き始めました。

学生の頃、「人の役に立ちたい」と思って入学することこそ至高!などと考えている時もありました。でも、「働くということはお金を稼ぐという要素もある」ということが頭の片隅にもありませんでした。
薬学部に入る理由は様々だと思います。薬剤師になりたいから、薬の研究をしたいから、試験の理系科目が得意だから、資格を得て安定した職に就きたいから…などなどあるのではないでしょうか。
正直、薬剤師を目指した理由はなんでもいいんだなと、今は思います。1つの理由で決めたわけでもないだろうし、実際働き始めてから「どう働くか」が大事だなと思うんです。実際、一緒に働く人が「なぜ薬剤師を目指したか」をそんなに気にしないですね。

学生時代に将来どこで働くかは結構迷う人が多いのかなと思います。自分も将来の就職先は実習で決めました。特に「薬局薬剤師か病院薬剤師か」は、今の実習生を見ていると決まっていない人が多いのかなと思います。
これも、どちらで働き始めるかは気にしなくて良いのかなとは思うんですけど、自分は病院薬剤師として働いているから、病院薬剤師をオススメします笑。新人の間はいろいろな経験をした方が良いとは思うので、検査値が見れたり医師の治療を間近で見られるのは利点なんじゃないでしょうか。

でも、「新しい知識を吸収し続ける」という気持ちがあれば、後になって病院薬剤師に転職もアリなんじゃないでしょうか。そういう人も見てきたし。薬局薬剤師としての経験を持って病院薬剤師をやると、きっと病院一本の自分とは違った視点を持って働けそうだなと思います。自分の職場にもそういう人いますけど、「それは薬局にいるからできることだよな…」と、薬局で働いていたからこそのアドバンテージを感じます。

働き始めてから変わったことは、「お金を稼ぐために仕事をしている」という意識が芽生えてきたことでしょうか。二宮尊徳の言葉で、「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」があるんですが、僕らは稼がないと生きていけません。「医療は人を助けるもの!無理をしてでもタダ働きしてでも人を助けるもの!」という意見もありそうですが、僕は(特に働き始めてから)「そんなのありえない。」と考えています。まさに寝言です。
というのも、やっぱり「自分」というのは、薬剤師だけじゃないと思うんですよ。あるアーティストが大好きでライブに行くことを生きがいにしている人もいるし、ゲーセンで音ゲーするのが好きな人もいる。子供を一人前に育てるために生きている人だって、きっといると思うんです。そして、そうした「薬剤師以外の姿」も、大事にすることは罪悪ではないです。僕も、そういう薬剤師以外の自分も大事にしたいです。
でも、「道徳なき経済は罪悪」だとも思います。お金を稼ぐためだけに仕事をしているのでは、目の前の患者さんを不幸にします。お金さえ貰えれば後は知らない、というのは無責任だし薬剤師を辞めてもらいたいですね。僕らは国家資格を持って患者さんを助ける、もっというと国民の健康に寄与するという任務を国から命じられているので、やっぱりそこは尽力すべきだと思うんですよ。
ここは、上手く言えないですけど「両方大事」なんじゃないでしょうか。

でも自分がやっていることのモチベーションが維持できないときってありますよね。理由は置いておいて、今の職場が本当に嫌だったり。そういうときは転職するのも全然アリだと思います。薬剤師はありがたいことに、選ばなければ就職先はあります。転職すると、人も仕事内容も違って、世界の広さを知ることができます。「転職先のほうが今より悪環境…」ということはあるかもしれないけれど、転職サイトを使って、面接の時にしっかり条件を聞いて伝えて、自分が働きたい職場を探せば自分のモチベーションアップにもつながると思います。一回どこかで働いていると、転職の時に「給料や休みはどれくらいもらえるのか」とか、結構しっかり条件を伝えられるようになります(経験談)。

とりとめのない話になってしまったけれど、自分は「薬剤師として人を助けるのも大事、効率よくお金を稼いで儲けるのも大事、しっかり遊んで休むのも大事」と考えて普段過ごしています。だから、休みの日は勉強せずに家でゲーム…なんてこともあるので反省しているなんてことも多々ありますけど笑、それでも新しい情報を吸収し続けて、情報をいろいろな角度から吟味して、薬剤師力をアップデートしているつもりになっています。

まとまりませんでした。解散!

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