西洋薬と漢方薬の話。

ツイッター上で、漢方薬の話がちょっとばかり盛り上がりまして、
それに横からスッと失礼して会話に参加したんですが、久々に漢方薬の理論の話をしたら面白かったですね。

葛根湯+普通の風邪薬の合わせ技「コフト顆粒」。中途半端だが、それがいい!? - ドラッグストアとジャーナリズム

エリート風外国人が登場する個性満点のCMを以前紹介した。 この薬をつくっている「日本臓器製薬」という会社が、同じ外人さんを起用して新たなCMを始めた。7月から全国発売している風邪薬「コフト顆粒」だ。

あ、リンクまずかったら消しますね…

内容としては、まぁタイトルに書いてあるとおりなのですが、
OTC(薬局で販売している、一般の方が購入できる医薬品)の中に、漢方薬と西洋薬の組み合わせられた 医薬品の効果やいかに、というものです。

薬と一口に言っても、数え切れない種類があるのですが、
大きく分けて西洋薬と漢方薬(東洋医学の治療薬)とにわけられます。
以下、本当の専門家に見られるとイタイ間違いがあったりする可能性がありますが、”優しく”ご指摘いただければ幸いです笑

○西洋薬

西洋薬は、巷で多く流通している薬ですね。
カタカナや横文字で書く名前の薬です!でも良いのですが、もう少し詳しく言うと、
基本的に単一の化合物から出来ており、体の中の特定の場所にピンポイントで作用するものが多いです。
例えば、「胃薬」と呼ばれるファモチジンならヒスタミンという体の中にある物質が届くところ(ヒスタミン2受容体、H2受容体)を防いで胃酸の分泌を抑制する、といった具合です。

西洋薬は、病院でやられている検査などを通じて診断された後、治療に使用されます
。MRIや、CTなどですね。
検査器具は機械ですので、大抵ミスなく診断することが出来ます。
診断が安定していれば、その治療薬を使うべきかどうかも判断しやすいですね。

薬の効果は、「すごくたくさんの人に使ってみたら、大部分の人で効果があったから、治療に使える可能性があるよ」という結果をもとに裏付けられています。
その調査を「治験(臨床研究の中の一つ)」といい、結果は「論文」として残るわけです。
さっきのファモチジンを例に取ると、「100人に飲んでもらったら、90人で胃潰瘍が良くなったよ!」といった具合です。
副作用ももちろん同様で、「100人飲んで10人に、じんましんが出たよ…」という具合です。
ああ、あくまで数字は例ですよ!?
難しくなりますが、薬の効果も副作用も「科学的に示された確率」ということになるんですね。
その「科学的に示された確率」という観点で、ある物質の効果や副作用などなどを決め、治療に使われているわけです。
こうした臨床での研究の上で、 「この薬はこの疾患に使う!」と決められるわけですね。

○漢方薬

一方、漢方薬ですが、理論(東洋医学)を勉強してみると、
「陰陽二元論」や「木火土金水の五行説」などなど、占い?某忍者マンガの術の種類?RPGの属性?とオタク心をくすぐるような理論が出てきます。
本当かよと思いますが、こうしたRPGの世界のような理論が大昔から研究され、確立されているようですね。
そして、そうした理論で人間の身体のバランスが崩れた状態を、漢方薬で治そうという考え方です。
治療の考え方は、身体が冷えていれば温め、反対に熱っぽければ冷まし…といった具合ですね。
ですので、西洋薬と異なり、同じ「風邪」という病気でも、身体の状態が異なれば違う薬を使って治療することとなります(同病異治、ともいいます)。
風邪の引き始めだからといって、どんな人にでも葛根湯が効くわけではないということですね。

治療に使う漢方薬は、西洋薬のような単一の物質とは異なり、多くの生薬が組み合わせられた薬となっています。
生薬にはいろいろな成分が含まれていますので、無数の成分の絶妙な組み合わせで効果をもたらすわけですね。
当然こうした無数の成分からなる薬ですので、西洋薬のような「特定の場所に作用する」という機序ではないわけですね。
ですので、西洋薬と同じような「科学的に示された確率」の計算をもとにして「効果があるかどうか」を調べても、正しく評価されないケースが多いです。
「漢方は効く人と効かない人がいる」とは言いますが、「西洋医学で診断した後、東洋医学の治療を行う」という流れにその原因があるのかもしれませんね。
ただ、東洋医学の診断は基本的に機械を使わず、高い技術が必要なので、機械のように万人が確実に診断するのは難しく、それが漢方薬の効果が難しいことにつながっている気がしますね…。


…とこんな感じですかね。文章のバランスが崩れているのはご愛嬌ということで…。
それぞれの薬は違った性格を持っていて、それぞれ長所短所があるので、どちらのほうが優れている!とは断言出来ないのかなと思います。
西洋薬の効果を東洋医学の考えだけで考えるのはなんだか違うし、逆も然りなわけですね。
「この薬、効果ないんじゃないの?」という壁にぶち当たったら、その使い方を省みるのも必要なのかもしれませんね。

うまくまとまってないですが、このへんで…

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